小さな町ある記 奈良は宇陀市榛原区「大宇陀」
台風一過のこの日、久しぶりに大宇陀を歩いてきました
大宇陀は古くから交通の要衝として栄え、飛鳥時代にはすでにその名を残していたみたい。
また万葉の頃には、薬狩り場として阿騎野と呼ばれその拠点だったようです。森野旧薬園はその名残かな。
万葉集にある柿ノ本人麻呂の「ひむがしの野にかぎろひの立つ見えて返り見すれば月かたぶきぬ」はここで詠まれました。
織田信長の時代には伊勢街道の宿場町として商業が発展し、松山氏が納めた城下町でもあるんよ。
この古い町並みを残す大宇陀が、平成18年に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、町並み保存を本格的に取り組み始めました。
そんな大宇陀を、道の駅から散策開始。
すぐ東に酒蔵が見え、北へ長く続く旧街道沿いには、江戸時代後期から明治・大正にかけての商家や町屋が残ってるのよ。
北に進むとすぐ右手に旧家を利用した「千軒舎」。ここでは町の情報や歴史の情報収集が出来て、この家の中を見学することも出来るんよね。お座敷には綺麗な欄間や調度物があり、中庭を挟んだ蔵では展示物もあります。
昔から「吉野の宇陀紙、宇陀の葛」と言われ、吉野葛は宇陀で、宇陀紙は吉野で作られたそうなんよね。
黒川さんや森野さんなど葛のお店も何軒か残ってます。とりわけ森野さんでは薬草園を見学することが出来るんよ。
薬屋さんや酒屋さん、お菓子屋さんが昔の姿でたたずんでます。
大宇陀は以前お休み処や食事処が無く、足休めは道の駅まで行かなかったらダメやったんよ。
今回訪れて軽食・喫茶が楽しめるお店が2軒ほど出来てました
大宇陀と言えば、樹齢300年の「又兵衛桜」。春にはモッノスゴ~イ人です。
お土産は「きみごろも」。口に入れるとほのかな甘味と共にフワ~ッと溶けてしまいます。
ここは長く観光地化することなく、生活の場やったんで保守的みたいやけど、町の人は話をすると気さくに答えてくれます。
重伝建に指定されて、この小さな町も少しずつ変わっていくのかも知れません。
大宇陀
場所は→奈良県宇陀市大宇陀区
最寄りの駅→近鉄榛原駅(バス有ります)
周辺は→菟田野(のどかな風景が広がります)
情報は→宇陀松山観光案内
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コメント
こんばんわ
SPは今日はお友達と笠のおそばを食べに行ってきました。
大宇陀は好きな町です。
以前はお友達がお店をやっていました。写真ですのではっきりいえませんがお友達がやっていたおみせかな!
大宇陀にはあきのの湯があります。
お湯がいいですよ。
お蕎麦屋さんよりましたか・
国道沿いに在ったでしょう。
つくりはぱっとしませんがローソンの後がお店になっています。
そば粉100%とうたっています
投稿: スヌーピー | 2008年9月28日 (日) 21時15分
早々にコメントありがとうございます。
そうなんです。東吉野の「会津屋」さん、 こちらにお店出していたんですね。
この時はいただけませんでしたが、次回は必ず訪問させていただきます。
大宇陀は静かで良い町です。
千軒舎の人は一度だけ「かぎろひ」を見たことがあると言われてました。
投稿: エノさん | 2008年9月28日 (日) 23時01分