小さな町歩き 滋賀県長浜市「黒壁ガラス館」

長浜はその昔今浜と呼ばれ、豊臣秀吉が治めた所。
ＮＨＫの大河ドラマにもたびたび登場。
北国街道が町を抜ける長浜は交通の要衝として栄え、今もあちこちに古い建造物があって、歩いていると結構楽しく過ごせるんよね。
金網に付けられた看板は歴史を感じます。

以前郊外型大型店舗進出に、町の商店街が立ち上がり、黒壁プロジェクトによって元気を取り戻したんよね。
そんな長浜元気の素、黒壁ガラス館を訪れました。

ここはかつての銀行を利用して、ガラス製品を販売し始め、今ではいくつもの建物で店舗展開しています。
何故ガラスやったのかは、地元の商店に影響が無かったからやそうです。

ガラス館に飾られたガラスは光を受けてとっても綺麗で不思議な魅力を発します。

ショットグラスを買いました。
ブドウ模様の切り子のグラスです。透明、青、紫の三色。
その中の紫は「ネオジウム」という物で色づけしていて、なんと光源で色が変わるんよ。
蛍光灯では青みがかった色なんやけど、自然光や白熱灯の下では紫に変色、不思議。。。

 

黒壁のある札の辻は昔高札が建てられた所。人の往来が一番有ったのやろうね。
今も観光客がイッパイ。

そうそう、大通寺にはお花という狐の伝説があって、今でもお寺の天井裏にお揚げさんを供えているそうです。
私、田中冬二という詩人の「きつねにつままれた町」がお気に入り。

秋の灯ともし頃の時雨の長浜の町は
きつねに　つままれたやうな町だ

ここは古い寺院があつて　門徒宗が多くて
家々の造りからも　もう北国の町だ

灯ともし頃を　荒物屋 油屋 種物屋は暗く
薬屋だけがあかるく　その硝子戸が水族館のやうだ
遠く暮れる空に伊吹山が未だ見え
長浜名物の田楽の葱味噌の勾ひが　ほのかにして

秋の灯ともし頃の　時雨に濡れてゐる長浜の町は
まるで　きつねにつままれたやうな町だ

長浜の町越しには雪を抱いた伊吹山が望めました。

長浜

黒壁ガラス館→ここです