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2009年11月 8日 (日)

小さな町歩き 雛流しの町 和歌山は加太散歩

淡嶋信仰の総本社、加太淡嶋神社へ行ってきました。
南海和歌山市駅から加太線でガタゴトガタゴトとのんびり、ローカル単線ならではの雰囲気を楽しみながら加太駅へ。

Photo_6 ちょっとレトロな駅舎は明治45年に建てられたそうです。
加太軽便から南海、近鉄、また南海へと変遷を重ねました。

Photo_7 それともう一つのレトロが駅からすぐの所に有る中村邸。明治末期のモダンを残す洋館で、登録有形文化財に指定されています。現在民家となっていますが、昭和39年まで加太警察署だったとのこと。

Photo_9 消防署前の古い道標を右に見て真っ直ぐに町中へ。
徳川の昔から国防の要衝とされた紀伊水道。右に進めば深山や友ヶ島に残る煉瓦造りの砲台跡を巡るハイキングコースも楽しめる。
そんな加太は昔ながらの漁師町の姿を色濃く残し、潮流が早い紀伊水道では鯛漁が盛ん。身の引き締まった鯛は明石にも負けず劣らずの味。

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町並みを眺めながら歩みを進めると、昔懐かしい揚げパンのお店に出くわします。昼頃には売り切れ御免となる隠れた加太名物。
向かいには加太春日神社。檜皮葺の屋根は春日造りで、小さいながらも荘厳ささえ感じます。

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堤川に出るとそのまま橋を渡り港へ。

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Photo_15 古い倉庫や土塀を眺める川沿いの道、橋の向こうには加太湾や紀伊水道が広がります。

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Photo_17 旧街道沿いには色んな風景を眺めながら歩くことが出来ます。

数軒並ぶ鮮魚店の店先には、サザエやオク貝が売られていて、折り畳みのクーラーボックスを持ってくれば良かったと後悔しきり。しかも網袋に詰められて千円はお買い得と思える量です。
未練を残し足を進めること僅か。鳥居が現れます

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淡嶋神社の創建はかなり古く、女性の神・薬の神・縁結びの神と言われ、その末社などが全国に1000余り。毎年3月に行われる雛流しには多くの人が訪れ、賑わいを見せているようです。

Photo_20 また、境内には全国から奉納された、ありとあらゆる人形が並べられています。
本殿はちょっと・・・写真にはどうかと。。。

Photo_21

Photo_22 加太では全国でも珍しい競りが行われていました。浮き桟橋に次々に着けられる船の魚に値付けをして競りをするのです。これは昔、仲買が直接船で値付けをしていた名残だそうです。08年、それが鮮度を保つため水温管理が出来る陸上競りだけになったとの事。

ここいらで加太ランチとしましょう。

Photo_23 海の幸が自慢の加太。当然海鮮料理店や新鮮ネタの寿司店も有るのですが。。。あえて、今回の町歩きでもう一つの目的である「かもめ食堂」へ。
遙か昔に一度飲んだ味噌汁の味を求めて・・

小さな食台が四つ並べられたお座敷の一角に陣取ります。
実はここ、ランチは「煮魚定食」一品だけ。

Photo_24 なので煮魚が苦手な方はパスして下さい。
間もなくお茶と古漬けに空のお椀が出されました。

TVを見ながらお茶請けに古漬けをポリポリと待つこと暫し。いよいよ待ちかねた味噌汁が。

Photo_25

アルミ両手鍋からステンレス片手鍋に進化していましたが、このスタイルは今も変わらず。続いて大きな茶碗にてんこ盛りのご飯と煮魚が二匹載るお皿登場。

早速お味噌汁をお椀に注いでズズズ・・・美味しい~~!アラで出汁を取ってあるのに全然生臭くない。
色濃く甘辛く煮付けられたメバルはことのほかアッサリ。

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その煮汁がご飯に合い食欲増進。目当てのお味噌汁は二杯だけ。。せめて三杯はいきたかったのに・・・煮魚不得意の私でも大満足の加太ランチ。とても素朴でシンプルで、お袋の味、いえ、ここは親爺の味ですが。
たまにこういう料理も悪くないかも知れません。

Photo_27 釣りでも有名な加太の風景、天気の良い日は釣り客が一杯。
帰りは河口の橋を渡り海沿いの道から町に入ります。

Photo_29 どことなく懐かしい雰囲気が漂う町並みを歩き、県道を目指せば迷路のように細い通りが行き交います。
漁師町に特有の道路網かも知れません。

路地から抜け出る所の常行寺境内に立つビャクシン。

Photo_30

再び駅を目指し県道を戻りました。

Photo_31

やっぱりお味噌汁美味しかった~っ!

加太
南海和歌山市駅から加太線で22分
駅前の坂を下った所の案内所でてくてくマップを貰いましょう。

淡嶋神社
加太駅から約2km

かもめ食堂
淡嶋街道から友ヶ島汽船発着所へ入る路地に。

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コメント

こんばんは、池田です。

どれも素敵な風景で、散歩したくなる気分になります。
紀伊水道に浮かぶ船もいい感じです。
建物も歴史を感じさせるもので、大事に保管されて後世に伝える重要なものです。
料理もおいしそうで、いい香りがこちらまで届きそうで食べたくなりました。

投稿: 池田 洋一 | 2009年11月 8日 (日) 22時21分

こんばんわ~
ゆっくりと加太の町を散歩した気分になりました。

煮魚大好きSPには嬉しい便りです。
メバルも二匹ペロッと食べれそうです。

沈む夕日を見ながら潮風に吹かれていたいな~。
何とロマンチックな。

投稿: スヌーピー | 2009年11月 8日 (日) 23時00分

おはようございます。
朝からおいしそうな煮付けを見ると「晩御飯は煮付けにしよう!」
と思います。
おうちで煮付けをしてもなかなか美味しそうな照りがでなかったり、水気が多く、中途半端な味付けになってしまいますが、今日は、みりんと醤油で上手にできるようにがんばってみようと思います。

投稿: リンママ | 2009年11月 9日 (月) 08時25分

池ちゃんへ、今晩はです。
早速のお便りありがとうございます。

のどかで、ほのぼので、ノンビリゆったりと時間が杉って行くような町でした。
漁業を生業とする町は、漁の時には命がけ、陸に上がればこんな雰囲気を漂わせる・・・
そんな所なのでしょうね。

煮魚が苦手な私が、再び訪れたいと思った加太漁港「かもめ」でした。

投稿: エノさん | 2009年11月 9日 (月) 20時04分

今晩はです、SPさん。

先日、談山神社へ蹴鞠を見に行こうかとかなり迷いましたが・・・
生駒へ行ってしまいました。(;^^)ヘ..

加太はゆっくり歩いても半日郷ほどで楽しめる小さな町です。温泉もありますので、機会があれば是非一度。

その時は高級味噌汁料亭の「かもめ」にもお立ち寄り下さい。(^_^)

投稿: エノさん | 2009年11月 9日 (月) 20時18分

リンママさんへ、今晩はです。

私は煮魚がどうも苦手で、学生時代に寮食堂で週に一度出される鯖の煮付けが食べられず往生しました。
鯖を梅干しで炊いたんと漬物だけ。いつもその日はお茶漬けだけでした。
そんな私もいただける煮魚定食。

チョットした工夫なのでしょうね。。。
魚のアラがイッパイ入ったお味噌汁が、どれだけ美味しいことか。 (*^_^*)

投稿: エノさん | 2009年11月 9日 (月) 20時32分

こんばんは、池田です。

コメントありがとうございました。
こちらとの季節が異なっていますが、紅葉がほとんど終わって落葉が進んでいます。
初雪も降りましたが、一旦消えました。
今後も雪が降ったり消えたりと繰り返しが続きそうです。
画像のビールを眺めていると、飲みたくなる気分になりました。

投稿: 池田 洋一 | 2009年11月 9日 (月) 21時21分

貝焼に煮魚とビール。
美味しそう。海辺は良いですね。

投稿: naraspa | 2009年11月12日 (木) 05時38分

池ちゃんへ

もう落葉なのですか。
冬への道のりを進み出しているのですね。
こちらはようやく平年並みの気温みたいです。
紅葉もちょっと中途半端みたい。

投稿: エノさん | 2009年11月14日 (土) 16時22分

naraspaさん、こんにちは。

美味しいですよ。
このお店本当は「かもめ」だけで食堂は付かないのですが、何故か、かもめ食堂と言っています。
特にお味噌汁が最高です。

投稿: エノさん | 2009年11月14日 (土) 16時26分

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