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2010年3月22日 (月)

東海道の宿場蕎麦 滋賀県土山「玄鹿」

東海道の宿場町土山は、江戸から来ると最後の難所である鈴鹿峠を越えて一息ついたところにあります。
坂は照る照る 鈴鹿は曇る 間(あい)の土山雨が降る」、亀山は晴れていても鈴鹿峠を下る頃には雨が降り出す。この日もご多分に漏れずどんより垂れ込めた雲からは、時折小雨が舞い降りました

そんな東海道に面したお店は日本家屋のご自宅に少しだけ手を加えた感じ。周りには茶畑が広がってるんよ。

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玄関を上がり居間に入ると南向きの縁側の間から、裏庭に面した間までの二間が客室となっています。

R0010440 通常のメニューに加えて鴨汁蕎麦は冬季限定。何故日本人は限定という言葉にこうも弱いんやろね。ざる蕎麦と心に決めていた意志の硬さは、お湯を掛けられたチキンラーメンみたいにフニャフニャ軟らかくなっていくんよ  メニューをじっと見てるうちに心変わりしそうになった直前、夢の中で漂う自分を現実に引き戻したのでした  

同行者は冷静にメニューを分析して、温冷と書き添えられたエビ天蕎麦の冷という物は天ざるとちゃうのん。そんな意見に妙に納得して、それやったらと注文することに相成りました。注文を聞きに来てくれた奥様に同行者が訊くとまさにそれなんよ。
色んなお店に行っているつもりやけど、あれこれと品書きを見たらワクワクそわそわ浮き足状態。まだまだやね
ここのお蕎麦は田舎と吟醸の2種類から選べるんよ。田舎は地元滋賀県産の挽きぐるみ、吟醸は常陸秋蕎麦を丸抜きで石臼製粉。
これもまた人生の分岐点に臨むがごとくの究極の選択、、、で苦渋の決断はやっぱり田舎。

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まずはお茶と揚げ蕎麦が出されます。次ぎにお箸と共に運ばれたのは、小さい竹のお猪口に入った水蕎麦。水に浸かった少量のお蕎麦なんよ。
ズズッはおろかズッまで行かない量なんやけど、挽きぐるみの風味を十分確認出来ます。
これはこれから登場するであろうお蕎麦のビッグウェーブに向けて十分モチベーションを高める小憎い演出やね

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満を持して登場の田舎蕎麦は色黒艶やかな細打ち麺。一口食べると蕎麦汁無しで一気に平らげてしまいそうになる。
そこそこにエグ無も感じ香りもあって美味しい
また浮き足立ちそうなハヤる気持ちを落ち着けて、次ぎにお汁をチョロッと絡ませると、角が少し取られたふくよかな味わい。

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しかもワサビ・辛味大根と普通の大根おろし・ネギの薬味四点盛りは豊富なバリエーション。が、私はあまり薬味を使わないので、チョイとだけ試して蕎麦湯用に残します。

R0010458 ここでようやく天麩羅に移るんやけど、小さなお皿が添えられていて、テーブル上の岩塩と抹茶塩を好みで皿に取って使うんよ。
メニューにはエビ天蕎麦と有るのにもかかわらず、2尾のエビ以外に蕗の薹・菜の花?、南京、・・・とこれは十分天盛り。

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そう大きくはないんやけどキッチリと身の丈に収まり、しかもブリブリの美人エビ。

実はこの日12時前に到着したのだけれど、お店の前にある三台分の駐車場は埋まっていて、しかも一組お客さんが待っていて。行く前に電話を入れておくんもエエかも知れません。
これでこの日の幸せ終了です。

玄鹿

お店は→滋賀県甲賀市土山町前野138-6
電話は→0748-67-0418
営業は→11:00~15:00(売り切れ終了)
お休み→水・木曜(祝日営業)
交通は→車で新名神土山IC2分

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コメント

エノさんにやられた。
滋賀県、特に南部は、やきとり君と縁ある場所なのに、この連休もうろついてたのに。
こんな良い店があるとは全く知らなかった、不覚。
次回、行って見ます。

投稿: やきとり君 | 2010年3月22日 (月) 22時33分

やきとり君へ。

このお店は以前からチェックしていたのですが、丹波市の三津屋妹尾さんゆかりのお店と知り訊ねた次第です。

鬼皮混じるお蕎麦の風味が私好みでした。
やきとり君の守備範囲なのでしたか。
機会を見つけて行ってみて下さいネ。

でも、信楽は何故にタヌキが沢山あるのでしょうか・・・

投稿: エノさん | 2010年3月27日 (土) 22時34分

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