小さな町歩き 福井は若狭町 重伝建｢熊川宿｣散歩

久し振りに雪の熊川宿を訪れました。

この日、町並みに続く道は雪に埋もれ、。
シンと静まりかえった街道筋は、降り積もった雪が生活の音を覆っているかのよう。

以前訪れた冬の熊川とは、少し様子が違う？

山里の家並みや神社の鳥居は雪に埋もれ、屋根の先端に光る氷柱が、切っ先を地面に向け今にも落ちてきそう。
軒先に並べられた小さな雪だるまが、ちょっと緊張感を解してくれます。

さすがにこの雪では観光客も無く、酒屋の軒先には寂しそうに酒囃子が揺れていました。

小浜から京都へ鯖を運ぶ道、その鯖街道の宿場として栄えた熊川宿。
今もそうした風情を残し、国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けている町並み。

雪国の家庭では必需品。これに雪落としの竿が加わり、まさに三種の神器なのです。

町を進めば、人々が皆雪掻きや雪下ろしに追われ、それぞれの玄関には屋根雪危険の張り紙が貼られ、、、

陽の光に照らされた軒は、あちこちでドサッ、ドサッと雪を落とし。
やがて除雪車が通りの雪を排除し始めました。

重く積まれた綿帽子の風景は、ただ綺麗と言うだけではなく。雪と生活を共にする人達への苦労も重く積まれているのです。

熊川宿

福井県三方上中郡若狭町熊川
国道３０３号沿い