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2014年7月

2014年7月30日 (水)

メニューは蒸籠蒸し蕎麦一本 京都府綾部市は「四百年家」

お蕎麦は昔、お菓子屋さんや薬屋さんなどで蒸篭(せいろ)で蒸していた時期があった。
これが現在「せいろ蕎麦」と呼ばれる語源となったのです。
今はせいろに盛られていても「ざる」、ざるに盛られていても「せいろ」などお店によって様々。

そんな蒸籠蒸しのお蕎麦を頂けるお店が京都府綾部市にも有りました。
そば四百年家」。

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何と既に開店4年のお店は府道1号線沿いの八津合郵便局前。
古民家を改築した素敵な外観で、浅黄色の暖簾の横に置かれたカブが景色に溶け込んでいます。

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店内は入口を入った土間にテーブル一卓。
お座敷二間にそれぞれローテーブルが設えられ、座ってみるとまるで囲炉裏を囲むかのよう。

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蒸籠蒸し蕎麦のみという何とも潔すぎるメニューはちく満同様。
せいろを一斤(いっきん)でお願いしました。

3__2まず運ばれたのは・・蕎麦湯!?

蕎麦粉を溶き込んだトロ味ある物で、フンワリ甘味があってお腹を優しく温めてくれます。

なんか食前の胃の働きを活発にしてくれ、なお且つ蕎麦の香りを損なわない気遣いなのでしょうね。
(最後に蕎麦汁と共に頂くので、その分は残しておきましょう)

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暫くして白木の蒸籠に入るお蕎麦が出されました。
蓋を開けるとモワッと湯気が上がり、そこに鎮座しますお蕎麦は色白で平打ち加減。
軽く湯がいてから蒸篭蒸ししているそうです。

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大阪などの熱盛りと違い卵は付きません。
コシを残した蒸し加減は、堺「ちく満」のポテフワ蕎麦とは対照的な食感。

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帰り際に伺った話に寄れば、石臼挽きの蕎麦粉を手打ちで出されているそうです。
当然「ちく満」や「竹邑庵」の話題も出ました。

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私的にはお蕎麦とお汁がもっと熱く、ポテッとした食感の方が好み。
なので長く蒸した熱い軟らかめと普通の硬めをチョイス出来れば嬉しい。

ちく満とはまた違うお蕎麦を感じる「せいろ」でした。

そば四百年家

Photo お店は→京都府綾部市八津合町神谷9
電話は→0773-21-1746
営業は→11:00~14:00
お車は→府道1号線八津合郵便局前
駐車場→有り
最寄りIC→京都縦貫綾部安国寺IC

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2014年7月27日 (日)

そば膳は素朴で素敵 大阪府堺市は中区田園「会合」

すぐそこに見えているのに・・・

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辿り着くには少し複雑。

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今回は待つこと無く席を頂きました。

会合とはその昔堺にあった会合衆を表していると思われるのですが、それにしても暖簾に染め抜かれた字体は味の有る物ですね。

メニューにある「そば膳」(1600円)を田舎でお願いすることに。
酢の物や炊き合わせなどに加え、蕎麦米入り御飯と蕎麦寿司が付きます。

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まずそれらが載せられたお盆が運ばれ、余り間をおくこと無くお蕎麦が運ばれました。
(先日訪れた丹波市の和さびでもそうでしたが、やはりこのタイミングは仕方ないのでしょうね)

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さて、先ずやっつけなければならないお蕎麦。
粗挽き加減の粉をブレンドした平打ちで、見た目ほどのガチゴシでは無くしなやかさがある。
田舎特有の風味は軟らかくセーブされ、噛み締めるとムチッとした歯応えが返ってくるのです。

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飛竜頭とシメジの炊き合わせも美味しく、筍とベーコン炒めのピリ辛が良いコントラスト。

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オーソドックスでシンプルな具材の蕎麦寿司。

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蕎麦汁にチョイと浸けて頂けば、干瓢・椎茸・薄焼き玉子等の素朴な味が広がります。

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9__3デザートには梅の実をあしらったゼリーなど、それぞれ派手さは無いのですが、家庭的で優しいおもてなしを感じるのでした。

御飯や蕎麦寿司もあり結構ボリューム感有るのですが、私でも残す事なくいただける量です。

高台からの風景を臨みながら・・・
これでこの日の幸せ終了です。

そば家 会合

Photoお店は→大阪府堺市中区田園506
電話は→072-239-3929
営業は→11:30~15:00
お休み→火・水曜と毎月最終月曜
駐車場→7~8台
最寄りIC→阪和道堺IC車約10分
最寄り駅→泉北高速鉄道 泉ヶ丘駅約1.7km   

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2014年7月24日 (木)

モダンでライトな感覚 大阪市中央は南久宝寺「小料理SUNSHI」

蕎麦屋は江戸の昔から酒がメインのお店だったのだが。。。
最近は多様なシチュエーションでお酒と蕎麦を出す店が増えた。
しかもお洒落でシックな、またはポップなお店が多いのである。
SUNSHIもその一軒なのだ。

地下鉄本町駅にほど近いマンションの一階にお店は有ります。
外観はどう見てもカフェですが、店内に入ってもやはりカフェバー・・・
カウンターには日本酒や洋酒が並べられ、夜の営業がメインのようです。
でもドアを開けたすぐ右手にある打ち場を見ると、お蕎麦にもそれなりの拘りを持っているのでしょう。

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ランチメニューには小鉢が付く花寸志・手まり寿司が付く手まり寸志などが並びます。
手まり寿司も気になりながら「花寸志」を御飯抜き(850円)でお願いしました。

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お蕎麦と共に出されたワンプレートには、夏野菜をメインにした4種の惣菜が盛られています。
イカの刺身と鯖のキズシ、野菜かき揚げ、冬瓜餡掛け、オクラと山芋のカツオ梅。
出汁使いが美味しい冬瓜や、酸味を抑えたカツオ梅など素材を活かす優しい味付け。

あっ! お蕎麦を先に食べたのは当然ですが・・・

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意外にも浅黒い剥き身挽きぐるみで、黒ポチが混ざり比較的綺麗に打ち上げられていて素敵なお蕎麦。
一手繰りするとしなやかさを感じ、噛み締めれば仄かにエグ味を伴った味は私好み!

蕎麦汁は醤油が前に出た感じで、個人的にはもう少しふくよかさが欲しいかな?

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標準御飯付きで950円でおかずは週替わりのようです。
サラッと系の蕎麦湯を頂きながら「一度夜に来てみたい」、ちょっとそう思ったのです。

店内にはボサノバが静かに流れていました。

小料理sunshi

5_お店は→大阪市中央区南久宝寺町4-5-11
    (ライオンズマンション1F)
電話は→06-6243-2501
営業は→11:30~14:30 17:30~22:00
お休み→日祝祭日
最寄り駅→地下鉄本町駅 約400m

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2014年7月20日 (日)

小さな町歩き 滋賀県長浜市は木之本町散歩

木之本は戦国の世にあって、米原や長浜と並び交通の要衝とされた地。
羽柴秀吉と柴田勝家が賤ヶ岳で戦い、また山内一豊が領地を預かった地でもある。

自動車交通が発達した現代、高速道路での通過点となり、訪れる人もまばらで静かにその佇まいを残していた。
しかし大河ドラマに多々登場し、国民に存在を知らしめることになったのだ。
北国街道の宿場町として栄えた木之本は、この日もまさに大河ドラマの黒田勘兵衛一色で結構賑やかなのでした。

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JR木之本駅を左手に見て観光駐車場に車を止め地蔵坂を上る。

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趣を残す路地を覗きこみながら進むと木之本地蔵院が現れます。

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長い歴史を刻む地蔵院には明治天皇逗留の部屋があり、池を配した庭園を眺める事が出来る。

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木之本地蔵から敦賀方面に足を運ぶと、北国街道宿場町の雰囲気が色濃く残っています。

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地理的に中日新聞も多いのでしょうね。

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どこか京都を思い浮かばせる風景もあります。
古い薬の看板が掛けられた薬局はかつて本陣として使われていました。

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山之内一豊の妻が夫のために馬を買った所もあり、昔なつかしの顔出し撮影看板が立っています。

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木之本の名産というと冨田酒造の銘酒七本槍や山路酒造の桑酒という薬酒が昔から知られる。

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さて、足を返して地蔵院から南へ。

門徒宗が多かった湖北と言うこともあり、蓮如上人縁の立派な寺院もあるのですが、立派なビルも残るのです。

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国の登録有形文化財に指定されているのが、元湖北銀行木之本支店のビル。
現在は「きのもと交流館」として町のイベントなどに使われ、この時期大河ドラマ館として黒田勘兵衛のイベントが催され、ドラマが終わるまで続くらしい。

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その少し先には旧滋賀相互銀行の建物もありますし、呉服屋のこんな建物も素敵なのです。

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脇道に入ると町の集会所を見つけたのですが、かつては小学校だったのでしょうね。

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さてお昼ですが、町家再生を掲げた町おこしで、空き家を改装したお蕎麦屋さんが今年初旬に出来ました。
木之本でのランチはここ「夢創庵」で鴨せいろを頂く事に。

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古い町屋を素敵に改装した店内は、土間にはテーブル席、その奥に庭を眺めるお座敷も有るのです。

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蕎麦フェチとしては何点か気になるところもあるのですが、接客も良くて木之本散策のランチとしてはよろしいかと。

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お醤油屋さんやお菓子屋さん、そして美味しそうなパン屋さんの看板。
古さの中に新しさを模索しているような町。

その静かな佇まいの裏には戦国の重要な舞台となった歴史を持つ木之本。
今、少しずつ変わろうとしているのかもしれません。

滋賀県長浜市木之本町

夢創庵

お店は→滋賀県長浜市木之本町木之本920
電話は→0749-50-5151
営業は→11:30~14:00
お休み→月・木曜
駐車場→木之本駅の無料観光駐車場
最寄り駅→JR木之本駅
最寄りIC→北陸自動車道木之本IC

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2014年7月13日 (日)

太古の花が咲き始めました 和歌山県紀の川市は「平池公園」

千葉県で発見された2000年前の蓮の種を咲かす事に成功した大賀博士。
その株は各地に広がり薄ピンク色の綺麗な花を咲かせている。

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今年も花を付け始めました。

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とても可憐な花は朝早くに咲き始め、昼過ぎからは閉じ始めてしまう蓮の花。
睡蓮の可憐な姿とはまた違い、華やかな姿を池に浮かべています。

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蓮が花を咲かせる時に「ポンッ」と言う音を発すると言います。
でもまだ聞いた事がありません。

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ただ、その綺麗で艶やかな姿を鑑賞していると、そんな事はどうでも良いと思います。

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この花を見れば・・・・

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2014年7月 9日 (水)

チョット気になるお店発見 奈良県橿原市は「すずひめ」

残念ながら閉店(明日香のラーメン屋さんが入っているようです)

橿原にこんなお店が出来ていました。
店名である「すずひめ」は、奈良ということで付けられたのだろうか。
近鉄大和八木駅から国道24号をしばらく北に進むと左手に現れる小さなお店。
本当に小さなお店なのだ。

しかしモダンな中にも和テイストを配した店内は明るくて清潔感がある。
鍵字カウンターとテーブル席が小ぢんまりと上手くまとまり、外観からの印象とはかなり違っていた。
改装を担当した建築士のセンスが伺える。

6月に訪れて以来半月ぶりの訪問となりました。

前回メニューに発見したスダチ蕎麦が気になるも、お願いしたのは基本路線でざるそば。
二度目の今回は、やはり甘酸っぱいスダチの誘惑を断ち切り「梅しそおろし」。

【ざる蕎麦】

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抜き実で打たれた二八のようで、しなやかなコシが舌触り良く、ホンノリと鼻腔に抜ける香りも良い感じです。

【ざる蕎麦】

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塩も添えられていて、滑りが気になるも総じて美味しく頂けるお蕎麦でした。

【梅しそおろし蕎麦】

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シソに載った大きめの梅がセンターを陣取り、鰹節と天かすに刻み海苔が脇を固める。
まずお蕎麦だけを幾手繰りかすると・・・悪くありません!
前回気になった蕎麦肌の滑りなのですが、あまり感じられる事無く。。。
水回しの加水や捏ねにムラがあったのかも知れません。

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こういうお蕎麦はまず汁を控え目にかけ入れるのが大事。
そして一気に掻き混ぜるのでは無く、最初にそれぞれの薬味と共に楽しんだ後、おもむろに掻き混ぜるのが良いかと (^0^)
味が薄いと感じたら追加で汁を一回し追加します
ツユをかけていただくと梅の酸味にシソの爽やかさが混ざり、おろしがお蕎麦をサッパリと喉の奥に導いてくれます。

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ただ、お蕎麦の盛り方に一工夫有ればと思います。
一箸手繰り上げるとスルスルとほぐれていく。
これは「ざる」でも「かけ」でも「ぶっかけ」でも同様です。

今回もお話を伺う機会が無かったのですが、小さくてもとても素敵なお店だと思います。
お蕎麦も決して悪いものでは有りませんし接客もとても気持ちよいものでした。

次回こそ是非お話を伺いたいと思いながら・・・
この日の幸せ終了です。

蕎麦 すずひめ

Photoお店は→奈良県橿原市新井賀町200-2
電話は→0744-35-6906
営業は→11:30~14:30(LO) 17:30~20:30(LO)
お休み→水曜日
最寄り駅→近鉄八木駅
駐車場→4~5台ほど

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2014年7月 6日 (日)

美味しい「おそば」とお得な「おきまり」 大阪府泉大津市は「蕎麦舎 中中」

御主人が焼酎好きなのかは分からないのだが、店の名は「中中」なのだ。
何となく白浜の「さいこう」と似ているような気がする。
"中々"の蕎麦を出す店と、"最高"の蕎麦を出す店・・みたいな (;^^)ヘ..

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久し振りに「お昼のおきまり」で田舎蕎麦を頂きました。
これはランチタイムに好きなお蕎麦+200円で、小鉢などと共に今日の御飯か柿の葉寿司を二個選べるという優れもの。

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「おきまり」は取りあえず後回しで、先ずはお蕎麦を頂くのは当然!
浅黒い輝きを見せてこんもりキュッと盛られたお蕎麦は黒ポチ・白ポチが散らばり、カチッとした輪郭を見せるのですが以外と優しい食感と風味。
エグ味が抑えられてフンワリ甘味が広がります。
蕎麦山の山頂から一箸手繰るとホロホロとお蕎麦が解け、自分が食べる時を想像しながら盛りつけた証拠。

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この日の「お昼のおきまり」は胡瓜の酢の物と高野豆腐の炊き合わせ、そしてきんぴら牛蒡に昆布の佃煮。
柿の葉寿司をチョイスした私は鯖・鯛・鮭・穴子から、鯖と穴子。
これで+200円とは、なんてお客さん思いのお店なんだ。
すでに柿の葉寿司だけでこの価格を超えているではないか。

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しかも鯖には梅肉、穴子には柚子が挟まれていて、ちょっとした一工夫がなされているのです。
そして夜には+400円で小鉢の数が増える「夜のおきまり」もある。

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蕎麦湯と共に頂きながら、一度夜にも伺わなければ。

そう思いながら本日の幸せ終了です。

蕎麦舎 中中

Nお店は→大阪府泉大津市二田町1-12-6
電話は→0725-33-6665
営業は→11:00~14:30(LO) 17:30~20:00(LO)
お休み→火曜日 第3水曜日
最寄り駅→南海松ノ浜駅徒歩1分
駐車場→1台(すぐ近くにコインP有り)

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