小さな町歩き 滋賀県長浜市は木之本町散歩
木之本は戦国の世にあって、米原や長浜と並び交通の要衝とされた地。
羽柴秀吉と柴田勝家が賤ヶ岳で戦い、また山内一豊が領地を預かった地でもある。
自動車交通が発達した現代、高速道路での通過点となり、訪れる人もまばらで静かにその佇まいを残していた。
しかし大河ドラマに多々登場し、国民に存在を知らしめることになったのだ。
北国街道の宿場町として栄えた木之本は、この日もまさに大河ドラマの黒田勘兵衛一色で結構賑やかなのでした。
JR木之本駅を左手に見て観光駐車場に車を止め地蔵坂を上る。
趣を残す路地を覗きこみながら進むと木之本地蔵院が現れます。
長い歴史を刻む地蔵院には明治天皇逗留の部屋があり、池を配した庭園を眺める事が出来る。
木之本地蔵から敦賀方面に足を運ぶと、北国街道宿場町の雰囲気が色濃く残っています。
地理的に中日新聞も多いのでしょうね。
どこか京都を思い浮かばせる風景もあります。
古い薬の看板が掛けられた薬局はかつて本陣として使われていました。
山之内一豊の妻が夫のために馬を買った所もあり、昔なつかしの顔出し撮影看板が立っています。
木之本の名産というと冨田酒造の銘酒七本槍や山路酒造の桑酒という薬酒が昔から知られる。
さて、足を返して地蔵院から南へ。
門徒宗が多かった湖北と言うこともあり、蓮如上人縁の立派な寺院もあるのですが、立派なビルも残るのです。
国の登録有形文化財に指定されているのが、元湖北銀行木之本支店のビル。
現在は「きのもと交流館」として町のイベントなどに使われ、この時期大河ドラマ館として黒田勘兵衛のイベントが催され、ドラマが終わるまで続くらしい。
その少し先には旧滋賀相互銀行の建物もありますし、呉服屋のこんな建物も素敵なのです。
脇道に入ると町の集会所を見つけたのですが、かつては小学校だったのでしょうね。
さてお昼ですが、町家再生を掲げた町おこしで、空き家を改装したお蕎麦屋さんが今年初旬に出来ました。
木之本でのランチはここ「夢創庵」で鴨せいろを頂く事に。
古い町屋を素敵に改装した店内は、土間にはテーブル席、その奥に庭を眺めるお座敷も有るのです。
蕎麦フェチとしては何点か気になるところもあるのですが、接客も良くて木之本散策のランチとしてはよろしいかと。
お醤油屋さんやお菓子屋さん、そして美味しそうなパン屋さんの看板。
古さの中に新しさを模索しているような町。
その静かな佇まいの裏には戦国の重要な舞台となった歴史を持つ木之本。
今、少しずつ変わろうとしているのかもしれません。
夢創庵
お店は→滋賀県長浜市木之本町木之本920
電話は→0749-50-5151
営業は→11:30~14:00
お休み→月・木曜
駐車場→木之本駅の無料観光駐車場
最寄り駅→JR木之本駅
最寄りIC→北陸自動車道木之本IC
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