小さな町歩き 京都市右京区は嵯峨鳥居本 平家縁の「祇王寺」
祇園精舎の鐘の聲(こえ) 諸行無常の響き在り・・・
平家物語にも登場する祇王寺は、白拍子(しらびょうし)親子にまつわる悲しい尼寺として知られる。
白拍子とは平安末期の乱世に現れた巫女などの女性が歌い踊る歌舞で、後に出雲阿国が踊った「ややこ踊り」が歌舞伎の原点とされる。
さて、平清盛の寵愛を受けた「祇王」とその妹「祇女」だが、同じ白拍子である「仏御膳」の出現により、屋敷を追われ母と共に仏門に入るのだ。
萌えいずるも 枯るるも同じ 野辺の草
いずれか秋に あはではつべき
祇王は清盛の屋敷を去る時にこの唄を障子に書き残したとされています。
苔むした庭を覆い隠すように楓が茂り、木々の隙間からこぼれ落ちる木漏れ日が、ビロードのように柔らかく緑を浮き立たせている。
祇王たち親子の無念を感じた仏御膳も、後を追うように出家して祇王寺に入り、四人それぞれの生涯をここで終えたそうです。
なぜ「仏御前」が「祇王」たちの後を追ったのか、、
祇王たちを追い出した事を清盛のおごりと捉えた「仏御前」が、白拍子という共通の境遇にあった自分を突き動かしたのかもしれません。。
隆盛を極めた平家も、やがて源氏の台頭により衰退の一途をたどって行く。
奢れる者も久しからず ただ春の夜の夢の如し
猛き者も終には滅びん ひとえに風の前の塵に同じ。
祇王寺
場所は→京都市右京区嵯峨鳥居本小坂32
電話は→075-861-3574
拝観は→9:00~17:00
拝観料→300円(大覚寺との共通券600円)
最寄り駅→京都バス嵯峨釈迦堂前約1km(大覚寺から徒歩約25分)
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