軟らかくても味はキッチリ 和歌山県湯浅町は「玉谷」
醤油の町湯浅。
由良「興国寺」で始まった金山寺味噌(経山寺味噌)造りは、その副産物として醤油を産みだし紀州(和歌山)に広まりました。
醤油の製造は隣町の湯浅で盛んになり、漁師によって千葉を初めとする各地に伝わったのです。
「稲村の火」の浜口家親族がヤマサ醤油を創業し、言わばキッコーマンに繋がる野田醤油など銚子醤油の原点となりました。
白浜や勝浦など各地にある和歌山と同じ地名は、黒潮にのって漁場を求めた紀州漁師が故郷を懐かしみその地に名付けたのだ。
この日久し振りに訪れたのは、そんな湯浅町にある手打ち蕎麦の店「玉谷」。
熊野古道に程近い立地で、和歌山では数少ない手打ちの蕎麦とうどんを供するお店。
結構アットホームな雰囲気で、開店既に十年ほどになります。
初めての「鴨せいろ」をお願いしました。
昔ながらのお蕎麦屋さんで頂くざる蕎麦には、必ずと言って良い程刻み海苔と鶉の卵が定番。
(これはお蕎麦栄養学的には理にかなっているのですが・・)
セオリー通りに刻み海苔はあるものの、さすがに鴨せいろなので鶉の卵はありません。。
柔らかい目の蕎麦は細切りで、一手繰りするとコシはそれ程感じませんが挽きぐるみの風味が広がります。
ある意味噛まずに喉越しを楽しむのには良い蕎麦でしょう。
鴨汁も青ネギが入る関西風で、鴨肉は少なめながらも900円という価格設定は、蕎麦文化の低い和歌山では貴重な存在かもしれません。
湯浅醤油で甘めに仕上げられた蕎麦汁でいただくお蕎麦。
ビシバシのコシが好みの方にはお勧めできませんが、昔ながらの関西風蕎麦に抵抗のない方ならよろしいかと思います。
醤油の故郷で頂く手打ち蕎麦店「玉谷」。
近隣には湯浅醤油のお店もあり、お蕎麦を食べてお土産に醤油と金山寺味噌は如何でしょうか?
重伝建の町並み散策や熊野古道歩きのさいには是非お立ち寄り下さい。
柳腰の関西蕎麦を頂いて・・・
これでこの日の幸せ終了です。
お店は→和歌山県有田郡湯浅町湯浅1671-11
電話は→0737-63-3601
営業は→11:30~14:00 17:30~21:00
お休み→日祝祭日
最寄り駅→JR湯浅駅 約 m
お車は→駐車場無し(すぐ近所にスーパー有り)
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