小さな町歩き ランチは手打ち蕎麦 和歌山県は御坊市「日高別院 寺内町散歩」
和歌山県御坊市。
紀伊半島中西部の沿岸に位置し、鮎・アマゴ釣りで有名な清流日高川の河口に広がる町だ。
隣接する日高川町にある絵解き説法が人気の道成寺は、歌舞伎や浄瑠璃の演目「娘道成寺」であまりにも有名。
その道成寺の影に隠れるようにして佇むのが「本願寺 日高別院」。
和歌山市の「本願寺 鷺の森別院」の尽力があり建立、市民から「御坊さん」と親しみ呼ばれ、ここを中心に広がった寺内町が御坊市である。
御坊という名の由来はここから始まったのでした。
この日そんな御坊の寺内町を歩いてきました。
町のあちこちには大きな幟が立てられていて、それぞれの町の名前が染め入れられている。
県指定天然記念物の大銀杏がある日高別院境内には保育園が併設され、本堂は重厚な姿を見せていました。
どこか懐かしさ漂う町並みが残るのは別院周辺で、江戸末期から昭和にかけて建てられた建造物に往時の姿を垣間見ることが出来るのです。
ごまため卯建のコテ絵が残る家を横目に日高別院を目指します。
近くの旧中川家は日高御殿と称された敷地面積約1000坪の豪邸で、粘菌研究など博物学者の南方熊楠が訪れた旧宅。
庭には今年7月に和歌山県福祉事業団が障害者の就労支援を目的に作られた食事処「なかがわ」があり、手打ち蕎麦や丼物にカレーなどを食べることが出来ます。
お昼はここで頂くことにしましょう。
おろし蕎麦(650円)を頂きました。
従業員の丁寧な応対が印象的です。
鬼おろしでおろされた大根と鰹節が載るお蕎麦は中細で、細かい黒ポチが散らばる抜き実ブレンドでアッサリとしている。
老朽が進んだ大きな本宅はこれから随時修復して一般公開を目指しているらしい。
レコード・ミュージックテープ・・・古い看板はその時代を表していて、懐かしさを感じたりするのだ。
犬矢来が設えられたお屋敷やナマコ壁の蔵などがあり、小さな町の歴史有る姿が静かに佇んでいました。
この日はどうやら秋祭りのようで、あちこちの角に町の幟が立ち、その静けさを破るように聞こえてくる笛や太鼓が心を躍らせます。
御坊市の各町で御神輿や山車が繰り広げられているようでした。
巽橋に沿うのは造り酒屋さんのようですが、ビール党の私には御坊で造られるお酒が解りません・・
おだれが有る家並みを通り過ぎると、祭りの行列がやって来た。
小さな町歩きと思い訪れた御坊。
本願寺日高別院を中心に今も尚人々の繋がりが息づいている。
そんな御坊の町です。
【追伸】
御坊には営業距離2.7キロメートルの西日本一短い鉄道が有り、線路沿いに迫る家々の間を時速20kmでトコトコ走るバス型列車はとても長閑。
日高別院には「市役所前駅」下車、車なら松原通商店街に小さな大谷観光駐車場が有り、ここから歩き始めるのが便利。
御坊市
場所は→和歌山県御坊市御坊町
最寄り駅→JR御坊駅から紀州鉄道市役所前駅
駐車場→松原通観光駐車場
飲食店なかがわ
営業→午前11時から午後3時
定休日→水曜日
駐車場→中川家東側約5台
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