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2014年12月 4日 (木)

素敵な田舎蕎麦 奈良県宇陀市は大宇陀「蕎麦庭 旅人」

東京の老舗などで出されるお蕎麦は、蕎麦殻を混ぜないお店が多い。
それに対して山間の農家などでは、わざわざ外皮を剥いて実だけを挽くなどという手間はかけなかった。
当然打ちあがったお蕎麦は色黒になり、味も挽きぐるみ特有のエグ味を僅かに感じる物であったと思われる。
これが喉越しの良い洗練された江戸二八蕎麦と比べられ、粋を好んだ江戸の人から無粋な田舎蕎麦と言われたのが始まりという説がある。(因みに関西で言うところの田舎蕎麦とは、椎茸や山菜など山の幸が入った温かい汁蕎麦)

Photo

そんな無粋で美味しい田舎を出す蕎麦庭旅人に久し振りに訪れた。
私は蕎麦全部が味わえる田舎蕎麦が好きだ。
挽きぐるみ特有の風味の裏に隠れるように顔を覗かせる甘味。
その素朴さがどことなくここの御主人に通じる気もするのだが。

初めてとろろ蕎麦をお願いすると「いつでもおろし蕎麦やのにこれは珍しい」。。。
(私もたまにはとろろ蕎麦を食べるンよ・・)
いつもながらの黒ポチ混ざる田舎蕎麦。
すり胡麻と刻み海苔、そしてトロロがそれぞれ別盛りで供される。

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細かい黒ポチがお蕎麦の一筋一筋に散りばめられていて、手繰り上げた瞬間にその香りが口から鼻に抜けるのだ。
流行の極細打ちとは違いキッチリと太さがあって、挽きぐるみの蕎麦自身が持つ力強さを感じます。

2_up

まずトロロは山葵と共に一口食すと酒のアテとなり、次ぎに蕎麦だけ・汁と共に・そして蕎麦汁と刻み海苔を入れ蕎麦を絡めて頂くと山かけになる

3_

一粒で二度三度美味しい、いわゆるグリコ蕎麦的な楽しみ方が出来るのだ。

蕎麦湯は手を加えぬサラッとした物で、三河味醂が少し前に出るも嫌みを感じさせずに出汁を味わうことが出来る。

4_

この日もお客さんがイッパイで、丁度一組が出た後のお席を頂く事が出来たのですが・・
何せ奥様とお二人で切り盛りされている故、満員の時は時間がかかります。
私はいつも持参の本を読みながらその時を過ごすのですが、皆様も「心は丸く気は長く」して美味しいお蕎麦を楽しんでもらいたいものです。

蕎麦庭 旅人

Photo_2お店は→奈良県宇陀市大宇陀西山55-2
電話は→0745-83-1185
営業は→11:00~19:00(15時以降要予約)
お休み→金~日曜・祝日以外(12/25~1/10休)
最寄り駅→近鉄榛原駅 奈良交通西山バス停下車約150m

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