小さな町歩き 奈良県橿原市は「今井町」散歩
小さな町歩きでもたまにご紹介する今井町は、平成5年に県内で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区 (重伝建) の指定を受けました。
ちなみに日本で最初の指定は昭和51年9月4日、仙北市角館・南木曾町妻籠・白川村荻町・京都市産寧坂・京都市祇園新橋・萩市堀内の6カ所でした。が、現在は43道府県90市町村で110カ所が指定を受けています。
今井町は浄土真宗称念寺を中心として寺内町を形成し、木材業など多くの商家が町を支えるようになり、「今井千軒」などと言われるようになります。
戦国時代末期には「海の堺、陸の今井」と賞される程に繁栄を極めたようです。
環濠集落のように四方を堀で囲み、外敵から身を守る都市として様相を変えてゆき、戦国の動乱期を乗り越え、江戸時代に入っても財力の衰えを見せず「大和の金は今井に七分」とまで言われるような繁栄が続きました。
しかし明治に入ると徐々にその華々しさに衰退の影を落としていったのです。
そんな往時を偲ばせる古い町並みを今に残しているのですが、私が今井町を歩き始めた頃、町のお婆さんに聞いた話は 「若いもんがみんな町を出て行ってしもて今井には空き家が一杯や・・」
確かに綺麗なお屋敷も多く残っていたのですが、家主を失い崩れ落ちそうな家も結構あって、町の起源となった称念寺の本堂でさえもかなり老朽化が進み、屋根が落ちるのではと思う有様でした。
しかし空き家対策や電線の地中化などが徐々に進み、かなり綺麗な町並みを取り戻し、また、町づくりのNPOも設立され、空き家の斡旋から家主との仲介にとどまらず、町屋体験なども精力的に行っているようです。
ただ町が綺麗になる程人工的な無機質さに人々の生活感が薄れていくようで・・、こんな微妙な思いを抱く私は、たまにしか訪れない来街者だからなのでしょうね。
やはり町が元気になってこそ町が存在し続けるのですから。
昔はほぼ無かった町屋カフェや小物店などが徐々に増えてきて、若者の顔を見受けるような町になってきたような気がします。
今井町は浄土真宗称念寺を中心として寺内町を形成し、木材業など多くの商家が町を支えるようになり、「今井千軒」などと言われるようになります。
戦国時代末期には「海の堺、陸の今井」と賞される程に繁栄を極めたようです。
環濠集落のように四方を堀で囲み、外敵から身を守る都市として様相を変えてゆき、戦国の動乱期を乗り越え、江戸時代に入っても財力の衰えを見せず「大和の金は今井に七分」とまで言われるような繁栄が続きました。
しかし明治に入ると徐々にその華々しさに衰退の影を落としていったのです。
そんな往時を偲ばせる古い町並みを今に残しているのですが、私が今井町を歩き始めた頃、町のお婆さんに聞いた話は 「若いもんがみんな町を出て行ってしもて今井には空き家が一杯や・・」
確かに綺麗なお屋敷も多く残っていたのですが、家主を失い崩れ落ちそうな家も結構あって、町の起源となった称念寺の本堂でさえもかなり老朽化が進み、屋根が落ちるのではと思う有様でした。
しかし空き家対策や電線の地中化などが徐々に進み、かなり綺麗な町並みを取り戻し、また、町づくりのNPOも設立され、空き家の斡旋から家主との仲介にとどまらず、町屋体験なども精力的に行っているようです。
ただ町が綺麗になる程人工的な無機質さに人々の生活感が薄れていくようで・・、こんな微妙な思いを抱く私は、たまにしか訪れない来街者だからなのでしょうね。
やはり町が元気になってこそ町が存在し続けるのですから。
昔はほぼ無かった町屋カフェや小物店などが徐々に増えてきて、若者の顔を見受けるような町になってきたような気がします。
この日夏の終わりを予感させる秋の雨がそぼ降る今井町、重伝建の町並みはとても静かに時を刻んでいるかのようでした。
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コメント
こんばんは。
橿原は実家から行きやすいのでちょくちょく行きますが、こんなところもあるのですね。
母とまた行きたいです。
投稿: iliza | 2015年10月14日 (水) 18時20分
今晩は、iliza様
そうなんです。
橿原市には結構趣のある昔ながらの町並みが並ぶところがあるのです。
今井町では「悠庵」という素敵なランチを戴けるお店もあるので、是非一度訪れて下さい。
投稿: エノさん | 2015年10月17日 (土) 19時00分