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2015年10月

2015年10月26日 (月)

小さな町歩き 「はならぁと2015」 イン大宇陀

少し前に「わかやまサローネ2015(黒江)」で芸術に触発されたと言うわけでは無いが、ならぁと2015(大宇陀)に行ってきました。

開催地は生駒宝山寺・五條市新町・橿原市今井町・八木札の辻・宇陀市大宇陀で、初めの二箇所は終了、後三箇所は10月24日(土)から11月3日(火)までの開催期間。

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道の駅大宇陀の第二駐車場(公式P )に車を止め千軒舎の方から歩き出す。

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千軒舎は最初の展示場となっています。

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奥の庭にある蔵が展示場。  蔵の中をのぞくと・・じゃーん!!

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圧倒的なインパクトです。反対側には顔付きもうじゃうじゃ。

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こちらは展示場ではありませんが・・・

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幻想的な美しさ。

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世界遺産のモンサンミッシェルと薬師寺です。

スッゴく薄くて指ではじくと金属のような音がしますが、紛れもなく陶器で出来ています。

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陶器のボタンがたくさん! 髪留めやストラップも販売されています。

メインは器なのですが・・私、ストラップ買いました。

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大宇陀には歴史を感じる素敵な看板があります。また町並みギャラリー石景でも石垣をバックにダリアの花の作品が。

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奈良漬け・お菓子・薬屋さんなどの他にも結構あるので探してみて下さい。

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昔ながらの赤いポストを眺めながら黒門を目指します。

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旧小島家では「幾千年の桜」というチョット気になる作品が有りました。

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恵比寿神社でも木版画の展示があって、「駒形どぜう」や「池之端連玉庵」、「巴町砂場」などの名前を見つける事が出来ました。

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かなり気に入ったのが熊鯛商店+蔵で展示されていたこのブロンズ像の表情。

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うつむき加減でなんともいえない優しさを醸し出しながら迎えてくれました。

また、無表情に機械を押しながら輪っかを作り続ける作品には、チョット複雑な気持ちになったりします。

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松山西口関門で折り返し、旧四郷屋に向かいます。

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一階にはイタリアの作家さんの絵が台所に展示されています。

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室内に流れるイタリア語のナレーションと相まって結構不思議な気分になるのです。

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さてお馴染み「茶房あゆみ」でいつもの「きみごろもとコーヒーのセット」でチョット一息。

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開店間もない頃から訪れているこの店のママさんは気さくな会話でお客さんをもてなす。

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日替わりランチや軽食もあるのだけれど、私は「蕎麦庭 旅人」でお蕎麦を頂くため、素麺を食べた事があるだけですが結構素敵なお店です。

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黄身をまとったフワフワメレンゲのきみごろもは、舌の上で泡雪のように消え行くはかなさと甘さが特徴(松月堂で購入できます)。

ママさんから「春日神社の参道でもダリアの花の作品がある」との事で、お店を後に向かいました。

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宇陀市榛原は全国のダリア切り花や球根の3割を生産していて、新品種も生み出されているそうだ。

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ダリアってこんなにいろんな花を咲かせる物があったのですね。}

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有料スペースもあるのですが、500円でガイドブックを買うともらえる缶バッチは各開催地で共通チケットなので、会場3箇所を回れる人は利用してはいかがでしょうか。

次は今井町に訪れてみよう、そう思いながら大宇陀を後にしました。


はならぁと2015

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2015年10月21日 (水)

古民家蕎麦店 大阪市は北浜「土山人北浜」

普段はビジネスマンが行き交う北浜界隈の蕎麦店はほぼ日曜日が定休だ。なのでこんな日に訪れた私は蕎麦難民になってしまう。
ただ「土山人」は営業している。と言うことで土山人北浜店にお伺いしました。
実はなんと私、「土山人」さん初体験。西宮にある系列店「馳走侘助」にはお邪魔していて、「お蕎麦美味しい!!」と思っていたのだ。

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北浜界隈には和洋そろった素敵な建物が建ち並び、日曜の町歩きには丁度よいかもしれません。(いずれご報告いたします)

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開店間もない時間帯に訪れたのですが、既に女性二組のお客さんがお蕎麦を楽しんでおられ、打ち場前のテーブルにお席を頂きました。
お蕎麦はせいろ・田舎・太打ちの三種から選べるとのことで・・・

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鴨つけせいろを田舎でお願いしました。
そしてお蕎麦・・・こっ、こっ、これは、まさかの大迫力でドッカーン! と登場した。
360°どこから見ても田舎蕎麦の素朴なお姿は後光を発し、田舎好きよどこからでも掛かってこい的な出で立ち!!!(≧▽≦)
そのまま一手繰りしてみる。

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しなやかさを伴うカチッとしたコシの噛み系蕎麦だ。
しかし第一印象とは大きくかけ離れたとても優しい風味が舌に広がり、噛み進むと口の奥から鼻にフンワリと田舎の香りが抜けていく。
特有の個性が抑えられているので、誰でも田舎をアッサリと戴けるタイプ。
(田舎好きの私にはチョット物足りません・・)

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見た目かなり濃厚そうな鴨汁なのだが、これも意外にコテコテさのないものだ。
こうなれば何だか気になってきた「せいろ」はどんな味だろう? 好奇心がムクムクと湧き上がり、「すみませ~~んっ! せいろ追加でお願いします!」

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蕎麦猪口の上に載る薬味皿を取ると中にはにはほんの僅か盛り汁が入ってます。
関西でこんなに少ない盛り汁を入れて出すのは珍しいですね。
(追い汁も添えられていますが私には無用の長物・・かも)

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一口目に田舎同様僅かな個性的香りを感じたのですが・・・(気のせいかも)
しかし食べ進むと舌の奥を通る時にフワッと香りが鼻腔に抜ける。
季節柄ともあるのか、あえてそうしているのか、、それは私には分かりませんが・・・
せいろ蕎麦は美味しいのですが、田舎はもっと個性を出した方が良いかもしれません。
そのために田舎を用意しているのですから・・・
仕上げの蕎麦湯はかなりトロ身有る物で、これだけでも十分美味しさを感じる物です。

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次回は大阪土山人にも行ってみようと思いながら・・・
これでこの日の幸せ終了です。
土山人北浜店
お店は→大阪府大阪市中央区伏見町2-4-1
電話は→:06-6202-0069
営業は→11:30~14:30 平日17:30~23:00(LO22:30)
                     土日祝:17:30~22:00(LO21:00)
定休日→無休
駐車場→なし

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2015年10月17日 (土)

我がソウルラーメンの味が変わった? 和歌山市は塩屋「丸三」

人間誰しもソウルフードを持っていて、それが家庭やレストランの味であったりするのだが、私には舌と脳裏に焼き付いたソウル餃子ソウル中華そばがある。

餃子は閉店して既に数十年となる豚珍軒(とんちんけん)だ。
私は未だこの店の餃子の味を引きずりながらさまよい続けている。(-_-)
そして中華そばは、和歌山ラーメンを全国に知らしめた井出系の塩屋 丸三
井出のコッテリよりも、僅かにアッサリの丸三が好きだった。

だが、和歌山ラーメンの人気に火が付くやいなや、丸三にも他府県ナンバーの車が押し寄せ道路にまで溢れ出るようになると、いつしか足が遠のいていったのだ・・・
今思えばこの頃から お蕎麦屋さん巡り に集中しだしたのかもしれない。

以前、私以上に丸三ファンの知人から 「久しぶりに訪れると、スープの味がかなり薄くなっていて、食べたという気がしない」 との情報を得たのだった。
足が遠のいてもう何年も経ち、お蕎麦に慣れ切った私に味の変化が分かるのか? そう思いながらこの日思い切って訪れてみた。

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午後二時を過ぎているというのに駐車場は満車 (°0°)
丁度お客二組が出たところで、運良く相席テーブルに席を頂き「中華!」
昔は特製(焼豚多め)を頼み、早寿司を二つ食べながらラーメンを待ったものだが・・

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待っている間に 「やっぱり特製にしたら良かった」などと未練が脳裏をよぎる頃、配膳された中華そばを前にして箸を割りました。

まずは件(くだん)のスープをズズ~ッ(熱っ!!)、
第一印象はそう悪くはありません。豚骨のまろみと共に醤油の旨味が舌に広がります。

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和歌山ラーメンスタンダードな盛り付けで、麺は細めのストレート。
食べ慣れた丸三のスタイル。

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食べ終えた感想を述べれば・・少し物足りなさがある。。。気がする・・か? . 。o○
確かに店内の豚骨臭は以前より少なくなったような気がします。

最近は昔ながらの豚骨臭が苦手な人も多いようで、もしかするとコッテリ感を残しながらも後味引かないギリギリの線で、万人受けするスープに近づけているのか?
先入観の仕業か、日々進歩なのか、はたまた私の舌の鈍さなのか・・・

いずれにせよ私にはそれなりの満足感はありました。

年とったんかな~っ・・・


丸三

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お店は→和歌山県和歌山市塩屋
電話は→073-444-1971
営業は→11:00~22:00(売り切れ次第終了)
お休み→日曜日
駐車場→有り

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2015年10月12日 (月)

小さな町歩き 漆器と鋸状の町並み 和歌山県海南市は黒江散歩

以前に何度か掲載している黒江。
根来塗りから伝わり漆器の町として栄えたところだ。
会津塗、輪島塗、黒江塗は日本三大漆器の町、

そんな船尾・黒江・日方を歩いてきました。

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救急ヘリはこの日も出動のようで、私はと言うと川面に影を落としてみます。

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海南市黒江の散歩は和歌山市に隣接する船尾から始まる。
トンネルを抜けるとそこは海南市・・では無く、餃子の王将までは和歌山市!

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かつての黒江は船尾山や城山などに囲まれた入り江で、干潮時に牛に似た黒い岩が現れたので「黒牛潟」と呼ばれ、黒い牛の入り江から黒江と呼ばれるようになったようです。

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国道42号から狭い道に足を進め船尾(ふのお)の町に入る。
ここが迷路の始まりとなるのだ。

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と言うのも船尾から黒江を経て日方に至る町並みは、細い道路が入り組んでいて、まるで迷路を歩いているようで、車一台がやっとという道があみだクジのように広がる。
その狭い道の両脇には昔ながらの様相を呈した家並みが張り付いているのだ。

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紅色に塗られたベンガラ格子は色あせてはいるが、その奥から聞こえるテレビの音や人々の声などから生活感をすぐ近くに感じ取る事が出来る。

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生活感と言えばここ船尾には市場が有り、日曜日はお休みなのでガランとしているが、平日には町の人達で賑わい(井戸端会議状態ですが)、○○ちゃんとこの誰それが・・とか、年金がどうのこうのとか、とても地域に愛されているアーケード街なのだ  (^0^)

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規模はかなり違えど東の巣鴨・西の千林や石切に匹敵か (^□^)
ミートショップやデリカッセン、ベジタブル・フルーツから鮮魚・ファッションショップ等々までががギュッとこの一角に詰め込まれている密度が濃いところだ船尾市場

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だが、その活気ある船尾市場でさえ、近年はシャッターを上げるところが減っているようだ。頑張れ海南市の千林!!

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この町を歩き始めて思うのが古い家を建て直したり、1ブロック丸ごと造成するなど昔の家並みが減りつつある。(これは仕方が無いが、若い人が町に入ってくる)

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この古い町にも新しいコミュニティーが生まれようとしているのかもしれない。

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黒江には鋸(のこぎり)の町並みが鮮明に残るエリアがある。
これは家の前ににほぼ直角三角形の空間を残しているのだが、建坪率など無縁の昔ならこんな無駄な事をしないはず。

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これには・・・諸説あります。が、

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私思うに漆器産業が華やかなりしころには、漆の樽や木地を運び込む大八車の駐車場では無かったのだろうか??
分業制だった漆器の各製作工程を受け持つ家々で、漆樽を下す・木地を下す・そして器を塗師へ運ぶ・・・よそでは決して言わないようにして下さい (;^^)ヘ..

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黒江には今や全国区になったと言っても過言では無い名手酒造の名酒「黒牛」があり、以前酒所富山のお蕎麦屋さんでも勧められたのが驚きだ!!
その名手酒造の「黒牛茶屋」を横目に西へ戻り「黒江ぬりもの館」の前を通り城山の山裾を西側にグルッと回る。

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黒江歩きはいよいよ日方に入る。

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日方は海南市の中心街!・・・だったところ?
かつての賑わいは今では「盛者必衰の断りを表す」とでも言うのでしょうか?

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路面電車が走っていた頃は国道を挟んで広がった商店の賑わいは、やがてバイパスが出来ると南に移っていった。

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朽ち果てた家も所々に・・・・

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車社会になった現代では道が狭く駐車場の無い商店街は寂れていくのは仕方ない事か。

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ただ、冒頭で述べたように近年は「うるわし館」など黒江漆器を全面にアピールして、下駄市雛巡りなど町を元気にしようとしている。
また11月7・8日には第27回紀州漆器まつりが催される。

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日方を抜け再び黒江から船尾を抜け帰路につきました。

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和歌山県海南市船尾 ・ 黒江 ・ 日方
最寄り駅→JR海南駅 ・ 黒江駅

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2015年10月 4日 (日)

レンガ倉庫で現代アート 和歌山県海南市船尾は「田島漆店旧工場(黒江煉瓦堂)」

黒江散歩の途中に見つけた現代アート展。田島漆店旧工場に立ち寄ってみた。
受付の人の話によると和歌山県内の13カ所で行われているらしい。
各会場共通券は1000円なのだがここだけなら500円とのこと。

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受付から奥を見るとまるで迷宮の入口に向かって立っているようだ。

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エンジ色の煉瓦の壁に囲まれた部屋へ、まるで吸い込まれるように入っていく。

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だだっ広い部屋につり下げられた作品には意表を突かれる。

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振り向くと上棟札が貼られた壁の下には赤と黒のコントラストが印象的な「 風神雷神図 」が掛けられている。

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歩みを進めると様々な作品が展示されている。

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窓から差し込む日差しがいっそう幻想的な雰囲気を醸し出していた。

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催眠術のように別の世界へ誘われているのかもしれない。

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作品では無いのだが、窓から漏れ差し込む光に照らされた寒暖計が印象的だった。

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機械的な物体が空中に三体浮かんで動いている。真ん中はプロペラを回しながらパタパタと羽ばたいていて、その両側には時計のような円形の物体。

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作者さんがおられて話を伺うと、紐や棒に吊られた作品が徐々に下に移動する時の力を歯車でとらえ、これを作品の動力としているそうだ。

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どちらも単純な動きを続けているのだが、これが見ていると飽きないから不思議だ。

下まで行くと再び上まで移動させるとのこと。

次の部屋にも作家さんがおられ、しかも作品を製作中。

既に仕上がった作品を見ると薄いガーゼをキャンバスに貼っているのか?、そう思ったのだが実はなんと織り目を1本1本描いているみたいなのだ。

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本来画家の作家さんは、キャンバスを自ら作るために綿の栽培をしているそうだ。
まるで拘りが高じて蕎麦の栽培を始めたお蕎麦屋さんのようだ。

いよいよ受付の裏手が最後になり、そこには漆塗りの作品が展示されていました。

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艶やかでとても奥深い美しさを漂わせる。

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500円で回る漆工場跡のアート展、金額以上の満足感を与えてくれました。

時間が許せばもっとゆっくり作品を感じたかったのですが、後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしました。


WAKAYAMA SALONE 2015

場所:海南市船尾166 田島漆店旧工場(黒江煉瓦堂)

期間:10月12日まで

時間:10:00~17:00(木曜休)

出展:AWAYA・清水いつ子・白井誠人・NAKATA KOHEI
   永沼理善・橋爪玲子・広瀬梓子氏・富士原史香

和歌山市10箇所、海南市・高野口町・高野山各一箇所で10月12日(11日もある)まで開催されています。

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