« レンガ倉庫で現代アート 和歌山県海南市船尾は「田島漆店旧工場(黒江煉瓦堂)」 | トップページ | 我がソウルラーメンの味が変わった? 和歌山市は塩屋「丸三」 »

2015年10月12日 (月)

小さな町歩き 漆器と鋸状の町並み 和歌山県海南市は黒江散歩

以前に何度か掲載している黒江。
根来塗りから伝わり漆器の町として栄えたところだ。
会津塗、輪島塗、黒江塗は日本三大漆器の町、

そんな船尾・黒江・日方を歩いてきました。

1_


救急ヘリはこの日も出動のようで、私はと言うと川面に影を落としてみます。

2_


海南市黒江の散歩は和歌山市に隣接する船尾から始まる。
トンネルを抜けるとそこは海南市・・では無く、餃子の王将までは和歌山市!

22_


かつての黒江は船尾山や城山などに囲まれた入り江で、干潮時に牛に似た黒い岩が現れたので「黒牛潟」と呼ばれ、黒い牛の入り江から黒江と呼ばれるようになったようです。

22__2


国道42号から狭い道に足を進め船尾(ふのお)の町に入る。
ここが迷路の始まりとなるのだ。

3_


と言うのも船尾から黒江を経て日方に至る町並みは、細い道路が入り組んでいて、まるで迷路を歩いているようで、車一台がやっとという道があみだクジのように広がる。
その狭い道の両脇には昔ながらの様相を呈した家並みが張り付いているのだ。

4_


紅色に塗られたベンガラ格子は色あせてはいるが、その奥から聞こえるテレビの音や人々の声などから生活感をすぐ近くに感じ取る事が出来る。

5_


生活感と言えばここ船尾には市場が有り、日曜日はお休みなのでガランとしているが、平日には町の人達で賑わい(井戸端会議状態ですが)、○○ちゃんとこの誰それが・・とか、年金がどうのこうのとか、とても地域に愛されているアーケード街なのだ  (^0^)

6_


規模はかなり違えど東の巣鴨・西の千林や石切に匹敵か (^□^)
ミートショップやデリカッセン、ベジタブル・フルーツから鮮魚・ファッションショップ等々までががギュッとこの一角に詰め込まれている密度が濃いところだ船尾市場

7_

8_


だが、その活気ある船尾市場でさえ、近年はシャッターを上げるところが減っているようだ。頑張れ海南市の千林!!

9_


この町を歩き始めて思うのが古い家を建て直したり、1ブロック丸ごと造成するなど昔の家並みが減りつつある。(これは仕方が無いが、若い人が町に入ってくる)

10_


この古い町にも新しいコミュニティーが生まれようとしているのかもしれない。

11_


黒江には鋸(のこぎり)の町並みが鮮明に残るエリアがある。
これは家の前ににほぼ直角三角形の空間を残しているのだが、建坪率など無縁の昔ならこんな無駄な事をしないはず。

12_

13_


これには・・・諸説あります。が、

14_


私思うに漆器産業が華やかなりしころには、漆の樽や木地を運び込む大八車の駐車場では無かったのだろうか??
分業制だった漆器の各製作工程を受け持つ家々で、漆樽を下す・木地を下す・そして器を塗師へ運ぶ・・・よそでは決して言わないようにして下さい (;^^)ヘ..

15_

16_


黒江には今や全国区になったと言っても過言では無い名手酒造の名酒「黒牛」があり、以前酒所富山のお蕎麦屋さんでも勧められたのが驚きだ!!
その名手酒造の「黒牛茶屋」を横目に西へ戻り「黒江ぬりもの館」の前を通り城山の山裾を西側にグルッと回る。

16__2

17_

18_


黒江歩きはいよいよ日方に入る。

19_


日方は海南市の中心街!・・・だったところ?
かつての賑わいは今では「盛者必衰の断りを表す」とでも言うのでしょうか?

20__3

21__2


路面電車が走っていた頃は国道を挟んで広がった商店の賑わいは、やがてバイパスが出来ると南に移っていった。

22__3


朽ち果てた家も所々に・・・・

23_


車社会になった現代では道が狭く駐車場の無い商店街は寂れていくのは仕方ない事か。

24_


ただ、冒頭で述べたように近年は「うるわし館」など黒江漆器を全面にアピールして、下駄市雛巡りなど町を元気にしようとしている。
また11月7・8日には第27回紀州漆器まつりが催される。

25_


日方を抜け再び黒江から船尾を抜け帰路につきました。

26_



和歌山県海南市船尾 ・ 黒江 ・ 日方
最寄り駅→JR海南駅 ・ 黒江駅

|

« レンガ倉庫で現代アート 和歌山県海南市船尾は「田島漆店旧工場(黒江煉瓦堂)」 | トップページ | 我がソウルラーメンの味が変わった? 和歌山市は塩屋「丸三」 »

小さな町歩き」カテゴリの記事

コメント

エノさん、こんばんは。
随分前にリンママという名前でコメントさせていただきました。
最近和歌山に行くことが多く、お蕎麦屋さんをちょくちょく巡っています。
和歌山駅から少し歩きますが、輪一というお蕎麦屋さんの温かいお蕎麦が美味しかったです。
お昼はお蕎麦屋さん、夜は居酒屋さんになりますが、お蕎麦だけでも食べることが出来ます。もしまだ行かれていないようでしたら、また和歌山に行かれたときに気が向いたら行ってみてください^_^

投稿: iliza | 2015年10月14日 (水) 18時14分

ilizaさんへ

信達牧野でコメント頂いたリンママさんですよね。

輪一には夜に何度かお伺いした事有ります。
確かに美味しい料理を頂いたお店です。

情報ありがとうございました。
また色々お知らせ下さいね!!

投稿: エノさん | 2015年10月17日 (土) 18時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小さな町歩き 漆器と鋸状の町並み 和歌山県海南市は黒江散歩:

« レンガ倉庫で現代アート 和歌山県海南市船尾は「田島漆店旧工場(黒江煉瓦堂)」 | トップページ | 我がソウルラーメンの味が変わった? 和歌山市は塩屋「丸三」 »