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2016年5月

2016年5月29日 (日)

鯖寿司・蕎麦掻き・鴨せいろ 兵庫県丹波市は青垣「三津屋妹尾」

マッタ~リ、ホッコリした~~い。

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ということでまだ菜の花が残る頃、丹波市の頃三津屋妹尾に行ってきました。

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元々は茅葺き屋根だった古民家をお店にしたお蕎麦屋さん。

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近くには大名草庵(おなざあん)という店もあるのだが、どうも私はこちらの方がお気に入りなのだ。

京都と同じように丹波地方でも古くから鯖寿司が有名で、鯖寿司を出すお蕎麦屋さんも多く三津屋妹尾でも頂くことが出来ます。

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まだ透明感が残る程良い締め加減の鯖は酸味より甘味が勝ち、寿司飯のニュートラルな味わいと程良いマッチング。

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鯖と寿司飯の厚さはほぼ1対1の割合で、鯖好きの私にはたまらない黄金比を構成しています。 (私にとってこの黄金比がとても重要)

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妹尾の蕎麦掻き・・・フンワリと湯気が立つ粗挽きの蕎麦掻きはホンノリと緑をまとい、円周から中心に向けて入れられた窪みがさながら菊練りを思わせる。(ちょっと551の豚まんにも似ているけど・・・)

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載せられた山椒の佃煮から流れ落ちる煮汁だけでも十分美味しい。
ネットリと箸先に絡みつくように持ち上がる質感もいいのだ。

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そして私の大好きな大好きな、もひとつだ~~い好きな鴨汁蕎麦!!

ここの鴨汁は小さな土鍋に熱々で、お蕎麦は湯通しでホンワリと温かい。

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湯通しのお蕎麦はフンと香りを運び、浸け汁で頂くのはもったい! でも鴨せいろばかりは汁無しのほうがよほどもったいない!!

四の五の言わずドップリと鴨汁に浸けてズズッと頂きましょう!!

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薄く光を通した蕎麦の一筋一筋には綺麗に星が浮き上がり、さながら夏の夜空に流れる天の川のようではないか。。。(そう思うのは私だけなのか・・・)

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そして鴨汁で頂く蕎麦湯がこれまた美味しい。
鴨出汁と油の旨味が何ともいえず、舌に鼻にと風味をまき散らすのだ!

庭を眺めながら蕎麦湯でユッタリと食後の余韻を楽しむ。
この時間がまた良いではないか。

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私はこのためにわざわざここに来ているのかも知れない。

そう思いながらこの日の幸せを終了したのでした。



三津屋妹尾

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お店は→兵庫県丹波市青垣町田井縄640
営業は→11:00~15:00
電話は→0795-87-2550
お休み→火~金曜日
最寄IC→北近畿豊岡自動車道 青垣IC 約5分

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2016年5月20日 (金)

久しぶりでんな! 「蕎麦庭 旅人」 奈良県宇陀市は大宇陀

大宇陀で田舎蕎麦を出すお蕎麦屋さんがあります。
挽きぐるみ田舎系蕎麦を頂けるお店です。

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庭には花が咲き始めていました。

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今回の訪問は今までよりも早い二・三ヶ月ぶりの訪れなのですが。
ご主人と顔を合わせた時に「おっ、久しぶりでんな!」。。。
やはり店主にとっては久しぶりなんだろう。

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ここではほぼおろし蕎麦なのだが、それこそ久しぶりに天ざるを頂く事に。

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天ぷらには春らしい品が添えられます。

お蕎麦は田舎の芳香を感じ、十分汁無しで頂ける物。

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褐色の麺には天野川のように星が散りばめられています。

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味醂が良い味を出している汁を蕎麦湯で割ると、上品な旨味と甘味が広がりました。

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次回もまた「ご無沙汰でんな」、そういわれ迎えられるだろう。
そう思いながら・・・これでこの日の幸せ終了です。



蕎麦庭 旅人

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お店は→奈良県宇陀市大宇陀西山55-2
電話は→0745-83-1185
営業は→11時~19時(15時以降要予約)
お休み→金~日曜・祝日以外(12/25~1/10休)
駐車場→有り
最寄り駅→近鉄榛原駅 奈良交通西山バス停約150m

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2016年5月15日 (日)

激渋食堂「丸金」 和歌山市は島崎町

激渋食堂というウェブページがある。

ここは関東以西のディープで渋い食堂を紹介しているのだが、和歌山もすでに12軒の激渋食堂が紹介されている。でも私は是非この店も載せて頂きたい! そんな食堂が和歌山市の屋形大通り商店街にある「丸金」なのだ。

昼下がりのおやつ時にも 「来るならいつでも来なさい!」 まるでそう言わんばかりに静かに、あくまでも静かに門戸を開きたたずんでいる店だ。
昼時を過ぎ電気が消された薄暗い店内にはテレビの音だけが流れている。

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しかし以前訪れてビールとトンカツを頂いている私は驚かないのだ。
店に入って席を取り「熱燗とチキンカツをお願い」。
そして間もなく電気が灯された。

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テレビを見ていたお母さんがスポーツ新聞を持ってきてくれる。

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まず熱燗を頂きながら読みかけの本を開きチキンカツを待つのだ。
う~~ん、これはかなり個性的な熱燗だ (お酒は何だ?)  (゜Д゜;)

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しばらくの後ウスターソースと共に出されたチキンカツ。
オ~~~ッ!、以前頂いたトンカツ同様結構なボリューム  (^^;)
ポテトサラダと共に付く野菜もかなり多めなのだ!(ザク切りに近いけど)

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店の中では外界と比べかなり遅い時間が流れているような錯覚に陥る。
ふと本から目を離すとおばちゃんはテレビの前で眠っていた。
お勘定800円を支払い、次回はお寿司を頂いてみよう、そう思いながらお店を後にしたのだった。
チキンカツは切り分けられているのだが、割り箸と共にかなり年季の入ったナイフとフォークも添えられていた事も報告しておこう。 (^・^)

丸金
お店は→和歌山県和歌山市島崎町1-13
電話は→073-422-4945
営業は→9:00~19:00
定休日→火曜日

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2016年5月 8日 (日)

手挽き粗挽きが美味しい 奈良県奈良市は「そば切り百夜月」

先月、名残の桜と入江泰吉の写真を見ようと奈良に行ったときのこと。
百夜月へ行ってきました。
お蕎麦屋さんとは思えないお店はカフェと見まがうシンプルモダンな佇まい。

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大阪の名店凡愚(今は和歌山の天野に移転)に影響を受け、お蕎麦の道に入った百夜月のご主人が出す手挽き蕎麦、これ結構お気に入りなのです。
まずは 鴨の蕎麦粉焼 」 と吉野の 「 やたがらす 」 をぐい呑みでお願いする事に。

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何ともかわいいミニ板わさが突き出しで添えられます。
日本酒感を残したスッキリとした旨味。

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鴨の蕎麦粉焼は比較的しっかりとした歯応えで、濃いめの甘辛さはご飯にも合う、と言う事はお酒にも合う。 (*^O^*) 合う合う! ・ ・ ・

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手挽きの蕎麦粉で打たれた粗挽き蕎麦。
荒くれ者だと主張するゴツゴツとした蕎麦肌からは、いかにも野趣溢れる味でガツンと行くぞ!そう語りかけてくるのだが、口にすると以外と優しいのだ。が ・ ・ ・

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噛むほどに湧き上がる穀物感がハッキリとした輪郭を出し、これまた日本酒のお供としても頂ける美味しさ。

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薬味と共にお塩も添えられるのだが、美味しいお蕎麦は汁無しで頂きたい私。

お塩を少量だけ使わせて頂き、山葵は最後に少し蕎麦湯に入れましょう。
「蕎麦つゆが多く残っているのならこれをお使い下さい」と、蕎麦湯と共に出された蕎麦猪口がこれまた素敵なのだ。


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白濁だが比較的サラッとした蕎麦湯。
とろみの強い蕎麦湯は蕎麦粉の味と共に出汁の香りを楽しめ、サラッと系はとにかく出汁の旨味を感じる事が出来るため、私は色んな蕎麦湯でも楽しみます。

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蕎麦湯を足すことで香りが旨味に被るのを楽しむ食後の余韻。
ホッコリ、フーッ、でお店を後にしました。

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そば切り百夜月
お店は→奈良県奈良市中筋町38
電話は→0742-24-5158
営業は→11:30~14:30(LO) 17:30~19:30(LO)
お休み→火曜日の夜・水曜日
駐車場→無いようです
最寄り駅→近鉄奈良駅(約90m)

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2016年5月 5日 (木)

鴨ロースハーフ出来てます「蕎麦 野田や」 和歌山市は湊本町

3月開店の石臼挽き手打ち蕎麦屋は結構忙しい。
開店日以来何度か訪れているのだが、まだまだ不慣れなスタッフはてんてこ舞いだった。しかし最近は少し慣れてきたのか、店内の流れはスムーズになった。

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野田やのお蕎麦は品揃えが豊富で、ざる系とぶっかけ系、それに汁蕎麦系など合計20種類ほどメニューに並ぶが、以前は四つに括られた分類も今は冷たい蕎麦と温かい蕎麦の二括りにまとめられたようだ。

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選択肢が沢山あると言うことはお客にとっては嬉しいのだが、お店にとってはよほどの強者でなければかなり大変だろう。

一方、酒肴には待望の鴨ロースハーフがブラス!
一人ならこれでいいんです。だって他にも酒肴を頂きたいから。
しかも品書きには新たに地鶏返し焼と鴨汁がメニューに加えられた。

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野田やの鴨ロースはどちらかというと鴨のたたき風。
地鶏返し焼は蕎麦屋の返しで付け焼きにした、柔らかくて美味しい焼き鳥だ。
東京のお蕎麦屋さんでもよくある日本酒にも絶対合う一品。

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お酒は瓶ビールがスーパードライだが、生ビールがプレモルマスターズドリームとまさにプレミアム。冷酒が雑賀・八海山・南方と燗酒に五十五万石、蕎麦焼酎一種に梅酒が二種と合わせ九種が揃う。

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プレミアムモルツマイスタードリーム・雑賀の濁り酒・五十五万石のぬる燗。

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蕎麦胡麻豆腐も酒肴としては中々良い。

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関西ではまだ珍しい蕎麦味噌、東京の老舗でお酒を頼むと突き出しで出てくる事が多い練り味噌のような物だが、この量で300円はチョイと高め設定か・・

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桜海老のかき揚げ蕎麦は温冷の選択肢が有るのですが、熱々の汁にかき揚げを浸けると東京日本橋の室町砂場で食べる天ざるを思わせる美味しさです。

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フンワリと仕上げられた出汁巻きはプレーンな味付けで風味を生かす。

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鴨汁には鴨ロースが使われている。

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東京ではよくある胡麻蕎麦だが、こちらでは胡麻くるみせいろ。

薬味にはネギ・大葉・茗荷・生姜の4種が添えられる。

以前神田まつやでお客さんの半数以上が胡麻蕎麦を注文していたのが印象的。

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蕎麦湯は打ち粉を溶き込んだトロみある物で、少量なのだがお代わりも可能だ。

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そのままでも盛り汁で割ってもいい。
色々なメニューに迷う楽しさもあり、天ぷら類を入れると12種の酒肴も揃う蕎麦屋酒には丁度よいお店なのだ。

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南海和歌山市駅から約500mと近い距離の野田やです。

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石臼挽き手打ち蕎麦 野田や

お店は→和歌山県和歌山市湊本町3-7
電話は→073-422-6039
営業は→11:30~14:30 18:00~21:00
お休み→火曜日・第3水曜・月曜の夜
駐車場→有り(店舗前3台程度)
最寄り駅→南海和歌山市駅徒歩約5分

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2016年5月 1日 (日)

喜多原で熱盛り蕎麦 奈良市は水門町

いつまでも吉川の名を出すのは今のお店にとって大変失礼なのだが・・大きな狸を見ると、ついつい。。。そのお店が「喜多原」。
細切りながら少し粗めの粉が混じる素敵なお蕎麦を出すお店だ。

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ある意味古都の風景に溶け込んでいるのかも知れない佇まい。
この日は電車での訪問なので誰はばかる事無く・・・お酒だ~~っ!

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まず「吉野葛刺身豆腐」、ブルーを基調にした器の中で汁皿の薄い緑が際立つ。

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吉野葛刺身豆腐はそれ自体にそう味はなく、ツルンとした舌触りにモッチリとした歯応えで、ツルリンアッサリとして夏場に良さそうな一品。

山葵を載せお醤油で頂きます。

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蕎麦好きなら知らぬ者はいない「玄」でも出される奈良市の有名日本酒「春鹿」
スッキリとした口当たりの中に芳醇さが漂いこれは中々旨い!
涼しげなガラスの酒器がこの日の暑さに潤いを与えてくれる。

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神田やぶそばの山葵芋とは違い、出汁で割られ、とろろ汁に近い緩さの大和芋。
蕎麦の実と海苔が散らされていて、お箸ではなくスプーンで頂く。

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出汁の味と共にツルンと納まる滋味溢れる優しさを感じます。

さあ、仕上げのお蕎麦は熱盛り蕎麦
お店の方に「お汁は熱々でお願いします!」、すると「結構熱々ですよ!!」。。。

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熱盛りと言ってもこちらではお蕎麦は冷たくて盛り汁が熱々。
さすがに粗め細打ち蕎麦では湯通しは無理ですが、玉子を溶き込んだ熱々汁で頂くと、溶き卵のまろみと相まって熱盛りの程良い辛汁に丁度よい。

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湯通しならムワッと立ち上る湯気と共にお蕎麦の香りを楽しめるのだろうがこればかりは仕方が無い。

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蕎麦湯でユルーく寛いでホッとしました。

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この店では天ぷらが人気なのですが、熱盛りも中々美味しいですよ。


そば処 喜多原

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お店は→奈良県奈良市水門町50
電話は→0742-22-0448
営業は→11時〜16時
お休み→火曜日
最寄り駅→近鉄奈良駅(徒歩約13分)

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