ざる ? もり ? せいろ ? 冷たいお蕎麦の呼び方って?
お蕎麦屋さんのメニューを見ると 、 冷たいお蕎麦に 「 ざる蕎麦 」 や 「 もり蕎麦 」、はたまた 「 せいろ蕎麦 」 などお店によって様々な名前が存在する 。
この並列標記に戸惑った方も多いと思いますが 、 これらの違いはいったい・・・
何 ?
と言うことで今回はお蕎麦の呼び方について少しお話ししましょう 。
普通 、 冷たいお蕎麦の呼び方で圧倒的に多いのが 「 ざる蕎麦 」 で 、 食堂やそば ・ うどん屋さんなどではこう呼ばれるのが普通ですが 、
普通 、 冷たいお蕎麦の呼び方で圧倒的に多いのが 「 ざる蕎麦 」 で 、 食堂やそば ・ うどん屋さんなどではこう呼ばれるのが普通ですが 、
地域によっては 「 もり蕎麦 」 と表示するお店もあって、しかもすごくややこしいのがこれら二つを併記しているお店だ。
そこでまずお伝えしたいのが、今は一般的に 「ざる蕎麦」 は海苔が掛けられ、 「もり蕎麦」 には海苔が無い !
そこでまずお伝えしたいのが、今は一般的に 「ざる蕎麦」 は海苔が掛けられ、 「もり蕎麦」 には海苔が無い !
なのでもり蕎麦の方がざる蕎麦より値段が安い!!
(お店によっては希に逆パターンも存在するのでご注意)
・ ・ ・ それじゃ 、 それじゃ 、 それじゃ 、
いったい「せいろ蕎麦」には何がのっているんだ!!
・ ・ ・ 何ものってません!!!
・ ・ ・ それじゃ 、 それじゃ 、 それじゃ 、
いったい「せいろ蕎麦」には何がのっているんだ!!
・ ・ ・ 何ものってません!!!
(藪そばなどのようにお店によっては、ざる蕎麦の事をせいろと呼ぶ所もあります)
さて、ここから本来の使い分けをお伝えしましょう。
実は三種類の名前というのは、お蕎麦が盛られた 器の違い によるものなのです 。
昔ながらの食堂やそば・うどんの看板が掛かった市井のお店で出されるざる蕎麦の器と言えば丸や四角のこんなの。
さて、ここから本来の使い分けをお伝えしましょう。
実は三種類の名前というのは、お蕎麦が盛られた 器の違い によるものなのです 。
昔ながらの食堂やそば・うどんの看板が掛かった市井のお店で出されるざる蕎麦の器と言えば丸や四角のこんなの。
でも本来 「 ざる蕎麦 」 と呼ばれたのは
これだ !
これだ !
竹などで編んだ まさに笊 に盛られるのが「ざる蕎麦」だった。
では「もり蕎麦」とはどんな器に入っているのでしょう。
では「もり蕎麦」とはどんな器に入っているのでしょう。
江戸時代には浅い小鉢の陶器に盛られた物が 「 もり蕎麦 」と呼ばれたらしい。
( まあどんな器にでもお蕎麦を盛るからもり蕎麦ですが、諸説有り )
( まあどんな器にでもお蕎麦を盛るからもり蕎麦ですが、諸説有り )
余談ですが 、 気の短い職人が多い江戸ではお蕎麦をいちいち浸け汁に付けるのがまどろっこしくて 、 出されたらさっと食べられるよう 、 浅めの鉢に盛られたお蕎麦にあらかじめ盛り汁を掛けた物が出回ります。 いわゆる 「 ぶっかけ 」 と呼ばれるお蕎麦ですね 。 これが丼に入り熱い汁が張られたかけ蕎麦の原型となるそうです 。 ( これも諸説有りますが )
さあいよいよお題は佳境に入り 「せいろ蕎麦」 とは です 。
「 せいろ 」 とは食材を蒸気で蒸す時に使う調理道具ですが 、 実は昔このせいろでお蕎麦を蒸していた時期があり 、 薬屋さんやお菓子屋さんなど 「 蒸籠 」 を使うお店でお蕎麦が出されていたのです 。
京都の老舗蕎麦店 「 尾張屋 」 や 「 河道屋 」 は蕎麦粉を使ったお菓子を出す菓子屋さんだったのは有名ですよね 。 ( 今でも蕎麦ぼうろや板そばなどを販売しています )
また屋台や振り売りで供されることが多かったお蕎麦は 、 時間が経つと品質が低下するため蒸籠蒸しされて売られていと言う説も有るようです 。
さあいよいよお題は佳境に入り 「せいろ蕎麦」 とは です 。
「 せいろ 」 とは食材を蒸気で蒸す時に使う調理道具ですが 、 実は昔このせいろでお蕎麦を蒸していた時期があり 、 薬屋さんやお菓子屋さんなど 「 蒸籠 」 を使うお店でお蕎麦が出されていたのです 。
京都の老舗蕎麦店 「 尾張屋 」 や 「 河道屋 」 は蕎麦粉を使ったお菓子を出す菓子屋さんだったのは有名ですよね 。 ( 今でも蕎麦ぼうろや板そばなどを販売しています )
また屋台や振り売りで供されることが多かったお蕎麦は 、 時間が経つと品質が低下するため蒸籠蒸しされて売られていと言う説も有るようです 。
( 写真はまだ二斤が有った頃のちく満のせいろ箱 )
これがせいろ蕎麦という名の由来です 。
メニューはせいろ蕎麦だけという堺の「ちく満」は 、 創業以来300年以上にわたりせいろ蕎麦(熱盛りそば)を守り続けている 。
メニューはせいろ蕎麦だけという堺の「ちく満」は 、 創業以来300年以上にわたりせいろ蕎麦(熱盛りそば)を守り続けている 。
( 大阪 、 特に泉州ではせいろや熱盛りが今でも人気メニューなのです )
ここでざる蕎麦の器に戻りますが、このせいろの器が変化して今でもよく見かけるざる蕎麦の器として残っているのです。
ここでざる蕎麦の器に戻りますが、このせいろの器が変化して今でもよく見かけるざる蕎麦の器として残っているのです。
「せいろ」、もしくは「せいろう」と呼ばれるお蕎麦は蒸し蕎麦の名残と言えます。
陶器の器が水切りに優れたざるに変わり 、 昔ながらのせいろは形を変えて今でもあちこちで利用され、こうして 「 ざる 」 ・ 「 もり 」 ・ 「 せいろ 」 の名が今日のメニューに残ったと言うことになるのでしょうね 。
陶器の器が水切りに優れたざるに変わり 、 昔ながらのせいろは形を変えて今でもあちこちで利用され、こうして 「 ざる 」 ・ 「 もり 」 ・ 「 せいろ 」 の名が今日のメニューに残ったと言うことになるのでしょうね 。
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